考え方のクセを直してうつを和らげる認知療法。カウンセリングを受けながら実践していく様子をつづります。


by counselingk

職場で対立関係にある相手への自動思考の修正

カウンセリングは5回目です。

前回に引き続き自動思考を理性的思考に変える方法を学びます。事例は職場内で対立関係にある後輩について。

<状況>
後輩に電話の伝言を伝えると、返事はあったが視線をそらしたままだった。

<感情>
悲しみ(強さ20%)

<自動思考>
やっぱり彼は僕のことを嫌っているんだ(この思考に対する確信度100%)

カウンセラー「あなたにはもともと彼から嫌われている、という意識があるようですね。それでは、彼についてあなたから見た情報を集めていきましょう。まず、彼は他の人に対しては視線を合わすほうですか?」

僕「うーん。そういえば相手ときっちり視線を合わすタイプではないですね。どちらかというと少しはずすほうでしょうか。僕自身はきっちり視線を合わして話すタイプなのですが・・・」

カウンセラー「そうすると、視線を合わさないのは彼の問題とも考えられますね。彼は視線を合わさないタイプ、彼はそういう人だ、と考えられませんか?他に彼に関することを話していただけますか?」

カウンセラーとのやりとりの中から次のことがポイントとしてあがってきました。

・彼と僕はお互い性格がちがうのでやりづらい
・意見がくいちがうことが多いが、口論をするまではいかない。
・酒の席で「しつこいのはダメですよ」と僕の欠点を指摘されたことがある
・彼はまわりの空気を読めない言動を嫌う
・対立関係に入る以前に「(彼と僕とは)根本的な考え方はそうくいちがっていない。お互い融合できればいいですね」と言われたことがある
・今年のはじめに、僕がうつがひどくて休んだとき、留守中の仕事をこなしていてくれた

冷静に彼について考えていくと、悪い面ばかりではなく、良い面もあることに気がつきます。

カウンセラー「なるほど。そうすると彼は、意見が対立したり、あなたのしつこい態度や言動に不満を持っているかもしれませんが、あなたの存在を全面的に否定している訳ではなさそうですね。そうでなければあなたが休んだ時、代わりに仕事をこなしてくれたりしないでしょう。もちろん、嫌っているという可能性はありますけどね。それでは次に、先ほどの自動思考を理性的思考に置き換えてみましょう。」

<自動思考>
やっぱり彼は僕のことを嫌っているんだ(この思考に対する確信度100%)

<理性的思考>
1.一般的にみて「視線を合わさない=嫌われている」という論理はおかしい。嫌われている内のひとつに視線を合わさないという態度が出ることはあるにしても。(この思考に対する確信度80%)
2.彼は僕の行動に違和感をもっているだけかもしれない。(この思考に対する確信度40%)
3.彼が僕を嫌っているというよりも、僕が彼を嫌っているにすぎない。(この思考に対する確信度30%)

<思考を置き換えた結果の感情>
悲しみ(強さ0%)

カウンセラー「彼についての洞察をすすめるうちに、感情としての「悲しみ」が消えたというのはすごい変化です。ただ、今回のできごとの感情の問題はなくなっても、課題は残っています。それは、価値観が違う人間と付き合うのもいいのでは?と考え、相手に歩み寄る、あるいは相手に関心をもつことを意識してみることです。これは誰しも難しいことですが、努力はしていきたい課題ではないでしょうか。」

確かに、自分と意見がくいちがう人とは自然と会話がなくなります。すると相手への関心もうすれていき、ますます相手のことがわからなくなり、嫌悪感だけが増幅されていきます。そんな中で、ことあるごとに相手の悪い面ばかりを意識して、相手が自分に対していい働きかけをしてくれた情報まで自分の中で無意識に消去してきたのかもしれません。

カウンセラーの話に「ONE DOWN」という言葉が出てきました。相手に対して一歩下がって下手に出れば、むこうも下がる。逆に「ONE UP」で高圧的な態度をとれば、相手もむきになる。つまり、自分がまず謙虚に接することで人間関係がスムーズに行く、という教えです。これはもっともだと思います。僕の場合、調子がいい時は自信過剰になり、高圧的な態度で相手を攻撃することが多々あります。これを意識して控えることは大事だと思います。ただ、無意識に出てしまう行動のクセでもあり、修正するには訓練が必要です・・・

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by counselingk | 2017-10-15 05:00 | 嫌な人との付き合い方